翌朝、お母さんが病院に来てくれた時は、私は元気になっていました。おうちに帰ってもいいと先生に言われました。
しかし、車で1時間ほどかけておうちに帰ったり、また病院に来たりすることが負担であること、手術をするなら肺の状態が良い時が望ましい事等を考え、お母さんは私の心臓の病気を治したい一心で、先生にこのまま入院して手術を受けさせてほしいと頼みました。このようなお母さんの強い気持ちに先生が答えて下さり、そのまま入院して緊急で手術を受けさせて頂けることになりました。
手術の日は、7月7日七夕の日でした。麻酔は午後3時にスタートでした。お母さんは、看護師さんから電話で麻酔開始の連絡をもらいました。
お母さんは、手術の成功を疑いませんでした。お母さんは、急に思い立ち、家中の時計の電池を全て新しいものに交換しました。掛け時計四つと、目覚まし時計一つの合計五つの時計です。中でも、単一電池二個が必要な鳩時計は、何年もの間、振り子がまったく振らなかったので、お母さんはずっと故障していると思っていましたが、実は今まで電池を一つづつしか交換していなかった為か、今回電池を二個とも新しいのに交換したところ、振り子が大きく左右に振り始めました。お母さんは新しい息吹を感じ、私が元気になるサインだと思い手術の成功を確信しました。
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